キャベツの基礎知識

 

キャベツはけっして料理の主役ではありませんが、いわゆる名わき役的な存在の食材です。とにかくいろいろな食材と相性が良く、気がつけばほぼ毎日食べているかもしれません。

 

キャベツは、アブラナ科アブラナ属の多年草で、野菜として非常によく利用されています。多年草ですが、栽培では一年生植物として扱われています。

 

何といってもキャベツの特徴は結球(丸い玉になる性質)ということになりますが、実は品種によっては結球するものとしないものもあります。

 

品種は非常に多く、同じ原種に由来するのはカリフラワー、ケール、メキャベツ、コールラビ、ブロッコリーなどお馴染みのものもたくさんあります。そのどれもが長い品種改良の過程を経ています。

 

起源は非常に古く、古代イベリア人が原種を利用し、ヨーロッパ中に広まったとされています。古代ギリシャ・古代ローマでは胃腸の調子を整える薬用でもありました。現在日本で普及しているのは、12~13世紀のイタリアで品種改良されたもののようです。

 

明治にかけては外国人居留地用として栽培され、これはまだ一般の日本人が食べるものではありませんでした。大正時代になって品種改良が進められ、戦後になると、食の洋風化と食糧増産が相まって1980年代からはダイコンと並ぶ生産量になりました。

 

キャベツは葉が柔らかく、癖もない味なので、生食が多く、またいろいろな料理に使われる野菜です。煮物、スープの具材としても最適で、蒸し煮による調理法も多く、更には野菜炒めなどでも欠かせません。とにかくキャベツにはあらゆる利用法があります。